連日の飲み会で若干頭と体調がすぐれず、自宅でぼんやりと読もうと
溜めていたブログや本に目を通しています。
一方で4年生の玉名チーム(大塚、坂本、松永、矢田)は明日の豊前
街道のフィールドワークの準備で頑張っているはずです。
なんで、こんなに頑張るのでしょう?
親はいなくても子は育つと言いますが、まったくそれが当てはまるなと
思うほど、しっかり育っているなと感じています。
それにしても「なんで」そんなに頑張るのでしょう?
どうしてこうなるのか大変興味深いところです。
大学教育を考えるとき本当はこういった現象をきちんと解き明かさないと
いけないのでしょうね。
そばにいながら「なんで」かは私にはわかりません。
外部者が参与観察の形で明らかにしてもらうしかないのかもしれません。
こうした活動に対し、自主的に動いている学生たちのことを考えながら、
たまたま目にした
倉部史記『文学部がなくなる日』(主婦の友新書)
の書評で、この本の中にある
企業が自分に何をしてくれるか期待する就活学生
といったことが自主性についての話題が取り上げられていました。
記事の中で、その後に、
就職活動をする大学生を見ていて気になるのは、『あなた方
企業は、私に対して、何をしてくれますか?』ということばかり
気にしている学生が多いということです。
といったことが追記してありました。
そう言われると確かにそうかなと思います。
だけど、これって逆ですね。
企業の方こそが、あなたはわが企業をどのように良くしてくれるのかと、
そんなことに関心があるわけで、そのことに考えが至っていないわけです。
一種の甘えがそこに見え隠れしています。
甘えを生む原因のひとつはリーダーシップの欠如です。
何か問題があれば周囲を巻き込んで、自分たちのチカラで解決してしまう。
面白くない環境であれば、同じく仲間を集めて優れた環境に作り変えていく。
これってすべてリーダーシップの問題です。
昔(今もかもしれませんが)、ネットカフェ難民の問題の真の原因は、彼らの
協調性にあると言われたことがありました。
ネットカフェに泊れる金額を数人で持ちよれば、立派なアパートが借りれる
はずですから、そこに共同で住めば良好な生活は保障されるはずです。
こんなところにもリーダーシップという問題があるわけです。
リーダーシップの問題は、前にガリラボ通信でも取り上げました(「こちら」です)。
そして、おそらくこの問題はキャリア教育とかなり重なるわけで、キャリアデザイン
教育にはリーダーシップ能力の開発支援があってしかるべきなんだろうと思います。
ところで、立教大学経営学部のサイトにリーダーシップが次のように説明されて
います(紹介ページ):
リーダーシップというと、カリスマ性を持ったリーダーを思い浮かべる人が多いかもしれません。あるいは、リーダーシップを役職に付随するものだと思っている人もいるでしょう。しかし、天性や権限がないと発揮できないリーダーシップは、特殊なリーダーシップに過ぎません。
社会のあらゆる場面において、とりわけビジネスの現場で必要とされているのは、他人に気を配り、小さなチームをまとめて全体で成果を上げることができるスキルをもった人材です。実はこうしたスキルこそが重要なリーダーシップなのです。
立教大学経営学部は、リーダーシップ教育の大事さを認識しているところで、、
この概念を核にした見事なカリキュラムが展開されています。紹介ビデオ(↓)。
立教のリーダーシップとはにあるように「他人に気を配り」、というのがきちんと
できるようになれば、
あなた方企業は、私に対して、何をしてくれますか
といった甘えはあまり発生しないでしょう。
リーダーシップは生得的な、本能に基づくものではありません。
人との関係の中で(社会構成的に)形成されていくものです。
それなりにプログラムされた(社会)環境になければ身につきません。
明確に意図してきたわけでもありませんが、ガリラボ自体はある程度ですが
リーダーシップ教育が実践されているのでないかと思います。
どうでしょう?
その成果のひとつが玉名チームのような行動に表れている!?
だとすれば、ガリラボって凄いところではないかと思いますが、どうでしょう、
みなさん・・・と書いた瞬間に大事なことに気づきました。orz
玉名チームのメンバーは、坂本、矢田、松永はそれぞれサークルの代表であり、
大塚は自治会の体育委員であったことを、です。
それぞれが課外としてリーダー体験をし、リーダーシップを身に付けている連中
ばかりでした。
うーん、となるとですね、彼らの頑張りは、ガリラボの影響ではない!ということに
なります。
せっかく、ガリラボの良さを宣伝しようとここまで書きながら、余計なことに気づいて
しまいました。
自分の記憶力の良さをこれほど恨むことになるとは思いもしませんでした。
しかし、気づいてしまったものは仕方ない。
彼らを教育した手柄はサークルに譲るとして、彼らを見ているとやはりどこかで
リーダー体験をしてきたメンバーで構成されるチームの活動レベルは上がる
ことは間違いないようです。
だからですね。
何をしてくれるんですかと、おねだりをするだけでなく、周囲への気配りしながら意識的に
リーダー体験をしていくことが必要なんです。
ガリラボのゴミ箱が溜まっていたら他の人が気持ちよく捨てれるように、自分で
黙ってゴミ箱を空にしてあげるんです。
他の人が来たら、椅子においてある鞄はさっと移動してやるのです。
依頼されたら〆切はきちんと守るのです。
打合せに遅刻をしてくることが周囲の迷惑になることに自覚的であるべきなのです。
それから・・・
小言のようになってしまいましたが(^^;)、とりあえずそういった身近な行動の繰り返しが、
就職活動の一つであることは間違いありません。
明日は山鹿豊前街道のフィールドワークです。
天気が回復してくれることを祈るのみ。
参加予定のリーダーシップ力豊富なメンバーの皆さん、テルテル坊主に祈りを
ささげておきましょう。
追記
リーダーにはエビフライのシッポ的な資質(ヴァルネラビリティといいう言い方も可能です)も
必要であることを付け加えておきます。
二つを合わせてリーダーシッポと言います(ガリラボでの造語です!)。
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