夏休み前半の8月が終わり、残り約半分となります。
善きことはカタツムリの速度で動く(ガリラボ通信2012/9/5)。
ちょうど一年前、鬼丸さんの講演で知ったガンジーの言葉でした。
あれから一年しか経っていないですね。
たくさんのことがありすぎて、1年とはとても思えません。
もう何年も経った気分です。
「善きこと」をここでは「成長」と考えたいと思います。
日々の中で、成長も感じることはありません。
だけど、赤ちゃんの時から今を比べると誰でもが明らかに成長しています。
ですよね?
成長は日々の中に埋め込まれ、気づいたときにカタツムリは驚くべきほど
先に進んでいるのです。
歩みを止めなければ。。。
停止していなければ必ず時間に応じて成長しています。
カタツムリの速度は一定ではありません。
色々な要因があるでしょうが、ひとつは役割期待というもの。
他者から何らかの役割を期待され、それに合うようにすると、葛藤がおきます。
その葛藤を克服していくとき速度は増す。
ただし、葛藤が大きすぎると期待をクリアできず、最悪の場合、歩みを止めてしまう
ということもありえます。
期待がなくても人は動かないし、期待があまりに大きすぎても動けなくなる。
ということは、成長のための動き(速度)が最大になる適度な役割期待が存在
することになります。
それは、たぶん、自分にとって質の異なる少し難しい役割かと思います。
一般に、役割は他者から与えられます。
学生の多くは同質の他者(学生同士)との交流が多く、役割期待にあまり質的な
差がでにくい。
成長に資する役割期待には、異質な他者との交流が有効ではないかと思います。
ガリラボでは、希望者を募り、ラーニング探求塾というものを立ち上げました。
【参考】ラーニング探求塾サイト
塾の事務局は4年(10)吉村とM1(13)坂口が努め、事務局長は吉村です。
塾のメンバーは年齢や職業などが異なる多様な集団です。
そうした中での議論はゼミ内で議論で期待されるものとは質的に異なります。
そこに質的に異なる役割が期待されます。
塾生以外には塾の議論は公開していませんが、議論にはそれぞれの立場で、
一定の意見表明が宿題として求められています。
夏休みのこの時期に、塾の宿題です。
中学生みたいですね。笑
だけど同質の学生間でありえない状況での議論のやりとりを通して(学生だったら
学生らしさという、学生の中にいる限り演じる必要のない役割を演じないといけません!)、
そうした演技を通して、カタツムリは速度をアップしていく。
ただし、速度がアップしといっても、やはり動きは遅いので、日々の成果が目に見える
ことはないでしょうが、夏休みを終える頃にはかなりの距離を進むはずです。
ガリラボ通信に登場する機会が多いので、想像できると思いますが、4年(10)吉村は
特に5月以降かなり多様な役割を私が依頼し、その期待をクリアしてきました(クリア
できない時もあり叱ることもありましたが)。ラーニング探求塾の事務局長もひとつの
役割期待です。
日々その成長を実感することはありませんが、今日、吉村の院への進学の動機を読み、
成長に目を見張りました。こんな文章が書けるのか、と。。
(注)期待値が低いからというのもあるかもしれません。笑
これまで読んだ中で、一番学生らしい、しかし一番アカデミック。だけども読みやすい
という文章でした(ただし、研究の計画書の方はまだまだでしたけど)。
人って、わずか数か月でこんなにも成長するのですね。
ある高校の先生に聞いたことがあります。「高校生は3ヶ月で別人になるほど急激に
成長できる」と。
吉村の場合、大学生ですが、その高校の先生の言葉を目のあたりにした気がします。
この夏休みの間、他のゼミ生もそれぞれに多様な役割期待を担いながら成長をして
いるだろうと思います。
それが残り半分となりました。
残りわずか1ヶ月ですが、それでも成長には十分すぎる時間でもあります。
質の異なる役割期待をもらいつつ、カタツムリの動きを止めないようしていきましょう。
それしか成長にはつながりませんので。
1年前、鬼丸さんの言葉に感動していた4年(10)田中は(このガリラボ通信2012/9/5を
ご覧ください)、その影響かどうかは定かではありませんが、明日から1ヶ月ほど東南アジ
アに旅立ちます。
(まさか田中も1年前に、1年後に自分が1ヶ月も国外に滞在することになるとは予想もしていなかったでしょう)
卒論もあるので事前に相談に来ていましたが、単なる旅行ではないので、新たな、
そしてかなり質の異なる役割期待を通して、カタツムリにブースターを取り付けて動いて
くるのではないかと思います。
彼女の1ヶ月の成長に期待し、渡航の無事を祈りたいと思います。
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