自分にとって少し難しい本に、少し背伸びして挑戦していますか。
難しい本、特に新しい分野を勉強するのは骨が折れます。
だから、一人でそれを継続するのは至難の業です。
私も一人ではとてもではありませんが無理です。
しかし勉強した方がいいと直感的に判断したとき、どんな作戦をとるかというと、
一番良くやるのは、大学院のゼミで該当するテキストを教材として取り上げる
というやり方です。
院生と一緒に、院生は研究のために、私は自分の可能性を広げて行くために。
Win-Winの関係が成り立ち、それと同時に強制力が働くため、双方ともに勉強して
こざるを得ません。
今年はその方法で、ノットワーキング、ノットワークする活動理論、アクション
リサーチなど読み進め(半分ぐらいかしか頭に入っていませんが)、とりあえず
読破はできました。
また今年はラーニング探求塾も始まったので、そこでプレイフル・ラーニングや
プレイフルシンキングなどの読み、次はワークショップデザイン論などに挑戦する
ことになっています。
また研究室でなく、大学の仕事を通して大学評価関係の専門書を読まざるを得ない
状況になっていて、おかげでその手の本を何冊かを読破できました。
さらに趣味的な読書もしているわけですが、今年は平田オリザさんの本、そしてその
関係でインプロを読むことになり、多くのその他の読書の中で最も衝撃を受けました。
今、私の頭の中でインプロの占める割合はかなり大きなものになっています。
(将来的にガリラボの活動に少なからず影響を及ぼしていく可能性があります)
ところで、最近、凝っているのがRという言語。
統計学用のプログラミング言語です。
まだプログラミングするレベルまでにたどり着いていませんが、次の書籍を毎朝や
昼の空き時間にせっせと読み(読んでは後戻りしながら読み)、統計学の面白さを
感じ始めてきました。
この勉強ももちろん一人で継続するのは無理で、ある人と共通のスケジュールを立て、
Skypeなど(最近はGoogleのハングアウトを利用してます)で一緒にあーでもない、
こーでもないと議論していて、互いにさぼれない状況を作り出せたおかげで継続でき
ています。この人とは、今年、かなり分厚い難解な本を数冊読破しました。
他者とは、伸びようとする自分に援助を差しのべてるくれるだけでなく、うまい
関係を作れば(デザインすれば)怠惰な自分に強制力を与えてくるという意味での
支援をしてくれる存在でもあります。
他者とうまくつき合って行くことは、自分が伸びていくための必須のスキル(コン
ピテンシー)かもしれません。
だけど、他者と絡むと面倒なことが沢山生じることも事実。
心理学ではそれを「集団葛藤」というテクニカルタームで呼んでいるようです。
学生GPに参加する4年生に、キャリアセンターでアンケート調査をしていますが、
ガリラボは集団葛藤が起きやすいという結果がでていました。
この面倒な集団葛藤ですが、これはコミュニティに矛盾を持ち込んでいるという
ことです。矛盾の顕在化は、非常に貴重なものです。
現在、M1(13)坂口などは、あるコミュニティにおいて必死で矛盾を探している
ぐらいですから。
矛盾は、人を新しい次元に連れて行ってくれる可能性を持つものなのです。
そういった効果を持つゆえ、他者とは貴重な存在です。
私なども、たくさんの他者のおかげで、電気工学、物理(荷電粒子力学)、プログラ
ミング、数値解析、応用数学、学習理論、情報科学、地域情報学、そしてフィールド
ワークなどの新しい分野に踏み込んでいくことができました。
最後のフィールドワークについては、ガリラボを拠点に集まったノットワーキング
塾のメンバーのおかげで深く勉強することができました。
他者とはこの意味で未知の領域に私たちを誘(いざな)い、歩き始めたその苦しい
道程を支援してくれる貴重な存在だと言えるのかもしれません。
冒頭の読書の話に戻します。
本を読みましょう。
少し難しい本を。
ちょっと不足しているかなと思いました。
(チームJob'sのリフレクションの内容を知ってそれを感じたので、それが契機に
なり今日のガリラボ通信の内容になりました^^)
行動はもちろんやっていきます。
ガリラボですから当然ですね⇒輝く知性は行動無しには生まれない。
だけど、同時に少し難しい本も読みましょう。
単位を取るだけの読書だけでは寂しい。
卒業生であれば、仕事のためだけの読書では寂しい。
それでは人生は非常に詰まらない。
手あかの付いた表現ですが、大事だと思うので、あえて言います。
成長のための読書に向き合いましょう。
そのためには他者は必須であろうと思うのです。
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